心を惹きつけるからくりの世界
2024/05/14
時計は時間を告げるだけでなく、美しさや技術の枠を見せるものですが、その中でも特に魅力的なのがからくり時計です。
からくり時計は、時を刻むだけでなく、精巧なメカニズムによって人形や動物が動き出す、まるでファンタジーの世界に迷い込んだような感覚を味わわせてくれます。
かつては全国に1200ほどあったそうですが、今は400弱くらいになるらしいです。
故障した時に修理にお金が掛かることや直せる人がいなくなって撤去ということが多いそう。
赤穂駅から徒歩5分の場所、息継ぎ井戸という場所にからくり時計はあります。
息継ぎ井戸は早水藤左衛門・萱野三平が、早かごで主君刃傷の凶報をもって江戸より駆けつけた際、この井戸で一息ついて城内の大石内蔵助邸へ入ったといわれています。
2011年に完成したこちらのからくり時計は高さ約4メートルで、まるであらゆる出来事を静かに受け止めてくれるような落ち着きがあります。
毎正時ごとに陣太鼓の音が鳴り響くと、浅野家、大石家の家紋入り扉が開き物語が始まります。
約3分の物語は、ナレーション付きで元禄赤穂事件についても分かりやすく説明されています。
人形たちの動きは魅力的で大人でも楽しめるので、からくり時計を初めて見るお子様はさらに楽しむことができるでしょう。
この日はちょうど年に2回の点検の日だったみたいです。
作業の人から点検と同時に修理もしたと聞きました。
今は完璧に動いているけど、あちこちガタが来ているのでちょっと動きがおかしいなっていう時が出てくるかもしれないそうです。
いつかは動かなくなる時が訪れることもあるでしょうが、長い年月を経て物語を伝え続けてほしいですね。